ガミラス帝国地球大使。
思慮深い文官肌の人物だが、時に剛腕ともいえる外交能力を駆使して地球の動向を把握し続ける。「時間断層の告発を避ける」という名目で地球連邦大統領から「ヤマトのテレザートへの航海」を追認させた。
表向き秘匿されているが、実はガミラス軍情報部の出身。独裁政権下で家族を理不尽に奪われた過去をもつ。以来「民主化こそがガミラスの未来を作る」と信じ行動してきた。
「デスラー体制復活派」の動きをいち早く察知しており、首謀者を暴き出すため、部下であるクラウス・キーマンを潜入捜査させていた。家族の無いバレルにとって、成長を長く見守ってきたクラウス・キーマンは「息子同然」の存在である。
11月5日生まれ・さそり座(地球歴換算)。ガミラス帝国地球駐在武官。
本名は〈ランハルト・デスラー〉。デスラー一族の血脈を受け継ぐ人物でアベルト・デスラーの甥にあたるが、その事実は長く伏せられていた。
現在の本当の立場はガミラス保安情報局内事部捜査官。ヤマトへ乗り込みテレザートへ向かうよう誘導し続けた裏には、「デスラー体制復活派」の信頼を得てその首謀者にたどり着くという目的があった。
古代たちを欺き続け当初の目的を果たしたキーマンだったが、テレザートでアベルト・デスラー本人と邂逅。血族として手を携え滅びゆくガミラス星を救うか?それともデスラーを殺すか?自分が進むべき道に迷い、激しく葛藤した末にキーマンが出した結論、それは「裏切り者としてヤマトへ戻り、そこで生まれた縁に身をゆだねる」という道だった。
3月19日生まれ・うお座(地球歴換算)。
かつて「大ガミラス帝星永世総統」として帝国の版図を広げ続けたデスラー。
その拡大政策の裏には、「ガミラス星の寿命」という秘められた事実があった。
ガミラス星と寸分たがわぬ環境の新たな星を発見し、半世紀以内に数十億の民を移住させる──その責務を密かに背負わなければならなかった運命の指導者、それがアベルト・デスラーの真の姿だった。
テレサの力を手中に収めたうえで ズォー ダと交渉し、新たなガミラス星を手に入れよう としたデスラー だったが、その目論見は崩れ、ただ一人の肉親ランハルトも去った。
いまデスラーの胸に去来するもの、その瞳に映るものは果たしてなにか?
第十一番惑星の避難民をヤマトから受け取り地球へ搬送するガミラス艦に所属するガミラス人士官。クラウス・キーマンの強運を「血筋のなせる技」と称え、彼に「反波動格子」を手渡した。ギムレー率いる「デスラー体制復活派」のメンバーであり、キーマンの素性を熟知していたが彼の本当の目的を見通すことはできなかった。
大ガミラス帝星の成立以前、惑星国家としての基盤を徐々に固めつつあった『ガミラス大公国』を治めていた人物。大公。
有力貴族の中心的名家『デスラー家』の当主であり、マティウス、アベルトの叔父にあたる。ガミラス星の寿命が一世紀もないことをいち早く知り、その秘密を共有する同志と共に事態打開の道を探り続けた。
エーリク大公の甥であり、若くして「統一戦争の英雄」と称えられた天才的戦術家。
その英才と人物に魅せられる者は後を絶たず、エーリクの後継者と目されていたがその矢先に戦死してしまう。
マティウス、アベルトの母。
夫とは死別しており、その面影を色濃く受け継ぐ長男マティウスに大きな期待と深い愛情を注いでいた。
アベルト・デスラー政権下でガミラス帝星国防軍参謀次長を務めていた人物。
実兄であるヴェルテ・タランとともにデスラーから厚い信任を得ていた。
常に冷静に思索する兄ヴェルデと異なり、ガデルは昔ながらの軍人気質な人物である。忠義に厚く行動的であり、ガトランティスの支配を断ち切ろうと目論むデスラーに艦隊を率いていち早く合流した。
かつては大ガミラス帝国の親衛隊長として恐れられていた男。ガミラス本星での決戦時、第二バレラスの爆発に巻き込まれて死亡したと思われていたが、一命を取り留めていた。
母星の寿命で滅びが近づくガミラス民族を救うには強権よる民の統制不可欠であると信じ、民主化を推し進めるガミラス現政権の打倒を目論む。
「デスラー体制復活派」の首謀者として暗躍し、ランハルトを新たな総統に担ぎ上げ武力蜂起する準備を整えていた。だが、当のランハルト=クラウス・キーマンは現政権派に属するスパイであり、彼の告発によりガミラス国家警備警察に身柄を拘束されるという皮肉な結末を迎えた。
かつては大ガミラス帝国の副総統だった人物。内政面の手腕に優れ、拡大政策を続ける帝国の国家運営を支え続けた。民主化に舵を切った現政権にあってもその政治的影響力は健在で、現在は内務省長官をはじめ複数の要職を兼任している。
ガミラスの名将エルク・ドメルの下で数々の戦線を潜り抜けたガミラス軍人。勇猛無比の名で知られる血の熱い男。
「七色星団海戦」では、第二空母「ランベア」の攻撃機隊隊長として『ヤマト』を迎え撃つも艦隊は敗北。辛くも生き延びヤマトへの復讐心をたぎらせていたバーガーだったが、「惑星シャンブロウ」で古代らヤマトクルーと邂逅。この出会いが、地球人への怨恨を次第に氷解させていった。古代との間に生まれた信頼はやがて「ヤマトとの共同戦線」へと実り、ガトランティスのダガーム艦隊を撃破するに至る。その戦いから3年、地球・ガミラス連合艦隊の一翼を担って、フォムト・バーガーは再び戦場に戻ってきた。
亜空間推進を可能にする「ゲシュ=ヴァール機関」を搭載した次元潜航艦〈UX-01〉の艦長。「猟犬」と仇名される亜空間戦闘のエキスパート。
一見粗野な口調が目立つ人物だが、常に冷静沈着さを失わない狡猾な戦術家。あぶれ者を拾ってクルーにするなど型にはまらない生き方に心酔するものも多く、「フラーケン一家」とでも呼ぶしかない家族的な繋がりの部下たちに囲まれている。
前線で上官相手に問題を起こし、軍法会議寸前の所をフラーケンに救われた過去を持つ。フラーケンの片腕として数々の戦場を共にした男で、現在は次元潜航艦〈UX-01〉の副長。喜怒哀楽の激しい分かり易い性格。
2月22日生まれ・うお座。次元潜航艦〈UX-01〉の機関士。
フラーケンに拾われたザルツ人ということになっているが、実は地球人。その正体は徳川愛弟子の機関科員でヤマトにも乗艦していた藪 助治その人である。イスカンダルへの航海のさなか勃発した反乱事件に関わっていた藪は、反乱失敗後に惑星レプタポーダに残留することになった。そこでフラーケンに拾われ、素性を隠して〈UX-01〉のメンバーになった驚きの経緯がある。それから3年、さらに精悍さを増したヤーブが、ガトランティスとの最終決戦に関わってこようとは!ヤーブはいまだにザルッ人としてふるまっているのか?異星人の恋人はできたのか?すべては謎に包まれているが、またの再会を期待したい。
第十一番惑星で生まれたガミラス人の少女。
兄エルダァの影響で「ガミラスを救った地球の船ヤマト」が大好き。
ガトランティスの襲撃で家族を失うが永倉や斉藤たちに守られヤマトに収容され、そこで出会った桂木透子を「お姉ちゃん」と呼び慕っていた。
現在は第十一番惑星からの避難民とともに月面の隔離施設に収監されている。
戦闘国家・帝星ガトランティスを率いる大帝。
巨大な暴力を掌中にしながら、寡黙で哲学的な思索に浸る絶対的支配者。自らの信念のもとアケ―リアス文明が遺した「滅びの箱舟」を駆り、宇宙の版図を塗り変え続けてきた。
「愛」こそが争いの根源であると言い切り、あらゆるヒューマノイドはその呪縛から逃れられないと断ずる一方、造られた命であるガトランティスだけが「この宇宙に真の安寧をもたらすことができる存在」とうそぶく。
その究極の目的は「自分たちをも含むすべてのヒューマノイドの抹殺」。
人間性のすべてを否定し存在を許さないズォーダーの信念は、果てしなく深い「絶望」に支えられている。
〈白銀の巫女〉の異名を持つ冷徹な容姿の美女で、軍事・内政・運航のすべてを司るガトランティス最高位幕僚。
その正体は、ガトランティスを造り出した「ゼムリア人」最後の人間「シファル・サーベラー」の純粋コピー体である。
「ヒューマノイド根絶」というズォーダーの目的を達成するためどうしても必要な存在であり、彗星都市帝国の生命工場「ジェネシススフィア」の再生装置で造り出されている。
コピー体のサーベラーは記憶を消去して製造される。だが、必ずオリジナルの記憶を蘇らせてしまうため、ズォーダーは過去何人ものサーベラーを手にかけてきた経緯がある。
桂木透子もまた「別個体のサーベラー」である。
ガトランティス最高位幕僚のひとり。ズォーダーにもっとも古くからつき従う。
遊動艦隊司令長官として、膨大な数の艦隊を掌握する。帝国内の権勢は並ぶ者がない実力者だが、サーベラーには一線を引いて礼を絶やさない。
支配庁軍務総議長。帝国が制圧した星系の占領支配を担当する。
最高位幕僚の中にあって、もっとも官僚的な発言が目立つ狡猾な人物。
第七機動艦隊司令長官。座上する旗艦は白い超大型空母。
帝国の覇道を信じて疑わない傲慢とも思える物腰の軍人。
一見して老齢とわかるが、特殊なゴーグルで顔面を覆っておりその表情はうかがい知れない。宇宙を飛び交うあらゆる情報を収集・管理し、時に大帝ズオーダーに直言する。
その物腰から、ズォーダーが抱える秘密と野望を完全に共有していることを窺わせる謎めいた人物。
メーザー提督旗下の第八機動艦隊所属。その前衛艦隊を指揮し太陽系へ進出してきた。
ヤマトに敗北を喫したのちは、メーザーと共に私怨からヤマトを追撃。ガトランティス本国から命令不服従を問われ「汚染艦隊」としてデスラーに処分された。
ガトランティス第八機動艦隊を指揮する沈着冷静な提督。膨大な数のガイゼンガン兵器群・カラクルム級戦闘艦を所有する。
だが第十一番惑星の戦闘ではヤマトの波動砲ですべての艦を行動不能にされ、屈辱的な大敗北を喫してしまう。
これを契機に感情の抑制に支障をきたし、本国の命令を無視してヤマトを追撃。本国からは「汚染艦隊」と認定され、デスラーの手で粛清された。
テレザートに駐留する陸戦師団を預かる師団長。全身が闘争心の塊。ゴーランドとは長年にわたる戦友である。
機動甲冑で降下した空間騎兵隊を、メダルーサ級改造型地上戦車軍を擁して迎え撃った。
激しい戦闘の末、斉藤始に致命傷を負わされたザバイバルは、死力を尽くして戦った敵に不敵な微笑みを投げかけて眼下へその身を投じ果てた。
テレザートを守備するゴーランド艦隊司令長官。武闘派だが論理的な一面を併せ持ち、ガトランティス全体への貢献を最上の美徳と考える闘将。
「ガトランティスの戦の神髄」を、自らの幼生体・ノルへ伝えることに情熱を傾けていたが、ヤマトが放った波動砲の一撃で痛恨の敗北を喫してしまう。
ゴーランドの幼生体。
ガトランティスの社会で生きる者として『ゴーランド』の名に恥じぬ成長を自らに課す一方で、人間的な親子の情を求め苦しんでいた。
初陣となったテレザート宙域での戦闘のさ中、波動砲の閃光のなかで涙ながらに自分を抱きかかえるゴーランドに対し、確かな父性を感じながら消滅して行った。
「わたしは見たものを大帝にお伝えするだけの存在」
そう嘯きデスラーを監視するガトランティスの青年将校。
ガトランティスの支配を断ち切ろうと目論むデスラーによってノイ・デウスーラ内の独房に長く幽閉されていたが、テレザート星の消失と前後して解放された。
視覚、聴覚のみならず、ミルの意識のすべてはコスモウエーブを介してズォーダーの脳とリンクしており大帝ズォーダーの代弁者としての役割も担う。
テレサという交渉カードを失ったデスラーに「滅びゆくガミラスを救いたければヤマトを倒せ」と、その運命を手玉に取るかのように告げた。
その力を得た者はあらゆる願いを叶えることができる…と宇宙に伝えられる伝説の女神。
テレザート星から強力な《祈り》の精神エネルギー波(コスモウェーブ)を放ち、元ヤマトクルーに危機の到来を知らせた。
高次元の存在であるがゆえに「時間」の束縛を受ける事が無く、宇宙の始まりから終わりに至るすべてを「そこにあるものとして」知覚している。
強大な《白色彗星=滅びの方舟》に、唯一立ち向かえるものは、人と人が結ぶ《縁の力》であり、その中心に存在するものが《大いなる和の艦=ヤマト》であると古代たちに告げた。