宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち

SPECIAL

キャストインタビュー キーマン役●神谷浩史

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─本作の出演をオファーされ、ご出演が決まった際の率直なお気持ちをお聞かせください。

神谷非常に大きいタイトルですし、決まればいいなと思っていました。ただ、一つの役に対して一人にしかチャンスがない訳ですし、自分も複数いる候補者の中の一人という認識ではありました。そんなある日、マネージャーから電話が掛かってきて、神谷君で決まりましたという連絡を頂いて。なかなか年に何回も嬉しい連絡を頂けるということはないので、非常にこれはありがたいことだなと素直に思いましたね。

─神谷さんと「ヤマト」シリーズの出会いを教えてください。

神谷自分が小さい頃に観ていたものが、テレビシリーズだったのか、劇場作品だったのか、実はあまり覚えてなくて、これが『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』なんだ、というような認識では観ていなかったと思いますね。作品のタイトルが「ヤマト」で、こういう艦が出てきて、主人公は古代で、っていうくらいの情報は持って観ていたと思うんですけど、それ以外は時代がいつなのかとか、どこを切り取った話なのかっていうのは意識しないで観ていたと思います。それくらい幼かったんだと思うんですよね。この「ヤマト」自体が今から40年くらい前のタイトルなので、それをリアルタイムで視聴しようと思うと、おそらく僕よりも10歳くらい年上の方々がご覧になっているタイトルなのかなと。僕はそこから10年くらいズレているんです。なので、それくらいの認識しか残念ながら持ち合わせていないんです。

─本作の台本を読まれての印象をお聞かせください。

神谷実を言うと、第2話からの登場だったので、どんな繋がりでここまで辿り着いているのかなっていうのが気になっていて。尚かつ、今回は『2199』の続編ということなので、『2199』を全部観た状態で第2話の台本には辿り着いているんですけど、その間にテレビシリーズの総集編と新作の劇場版があるんです。まだその時は新作の劇場版を観ていなかったので、一体何が起こったんだと(笑)。テレビシリーズを全部観たはずなのに話が繋がっていないということにちょっと驚きまして、これは参ったなと(笑)。でも、前作と今作を繋ぐ劇場版というものが存在してはいますけど、今作は今作で独立した話ではあるので、あまり気にしなくても大丈夫だろうという認識のもと拝見させて頂きました。第1話のストーリーに関しては、小野(大輔)君と別の仕事で一緒になる機会がたまたまあったので、第1話はどんな感じだったのか話を聞いたりして第2話の台本に臨めたので、最初に戸惑った部分については解消された上で目を通すことができました。ここから物語が始まるんだろうなという感じが猛烈に漂っていて、僕の役はその名の通りキーマンになるかもしれないと予感させるような話だったので、非常に興味深く読ませて頂きました。

─神谷さん演じるキーマンは旧作に登場しない完全オリジナルキャラクターということですが、羽原監督や福井さんからはどのような説明を受けたのでしょうか?

神谷これはですね、その名の通り今後キーマンになっていく役回りになると思いますので、羽原監督や福井さんからされた説明を、ここで話してしまうと全部ネタバレになってしまうんです(笑)。今後話がどうなっていくのかとか、キーマンがどういう立ち回りをするのかっていうことも含めて、福井さんからは丁寧に説明して頂きました。本作のモチーフとなっている『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』という作品にも登場しないオリジナルのキャラクターなので、キーマンは福井版ヤマトというか、福井さんが係るヤマトを象徴するキャラクターになるのかもしれないなと話を聞いていて思いましたね。

─キーマンは、ヤマトクルーの調査をしたり、一流のパイロットで無口だが口を開けば毒を吐く、といった個性の強いキャラクターです。演じる上で何かチャレンジしたことはありますか?

神谷やはり頂いた設定を加味した上で立ち回らなければいけないと思っていますので、果たしてそれを自分が全て表現できるのかという不安は正直ありました。今の自分のキャリアで、この役を頂けるというのはすごくありがたいことです。これをちゃんと自分のものとして表現できるようにならなければいけないですし、なることがこの作品の印象をもしかしたら左右するかもしれないという重責はあります。もちろんビジョンというか、こういうものにしたいというものを明確に持ちながらアフレコには臨んでいます。

─前作『2199』から続投しているキャストが多い中、新たに加わった神谷さんから見たアフレコの雰囲気はいかがでしたか? また、収録中に印象的なエピソードがあれば合わせてお聞かせください。

神谷まず僕がスタジオに入って最初に思ったのは、ベテランの方たちが非常に多い現場だなと。ベテランの方がいて、小野大輔という中堅どころが主役を演じて、新人の子もいる、非常にバランスの取れた現場だなと思いました。やっぱりベテランの方々のお芝居はとても迫力があって、存在感があるんです。そこにどう絡んでいこうか、どういう風にお芝居でセリフを戦わせていこうか、緊張感もある中で、非常にやりがいを感じる現場でしたね。あと、個人的な感想としては『2199』を全話観ているので、「あっ、本物の人たちがいる」ってちょっと思いました(笑)。僕は『2199』は全く絡んでいないので、ある意味、一人のファンとしてアフレコを楽しんでいましたね。

─キーマンはその名の通り今後の“キーマン”になるということで、本作への意気込みをお願いします。

神谷簡潔に語ることは難しくて、「ヤマト」という作品はもはや日本のアニメの原点であり、ある意味、古典になりつつあるコンテンツだと思っています。実際に観たことはないけどタイトルは知っていて、主題歌を知っている。主題歌を知っているということは、実は話の内容を理解しているということになりますから、もはや「ヤマト」は御伽話とか昔話に近い存在になっている気がします。主題歌の1番の歌詞だけでも知っていれば、前作『2199』のストーリーを知っていることになるんです。細かい部分や感じるものは違うかもしれないですけど、本質はあの歌1曲に集約されているので、それさえ分かっていれば今回の『2202』は観ることができます。福井さんが過去に作られた『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』を非常に興味深く拝見させて頂いていたので、福井さんが「ガンダム」を作るとこうなるのかっていうことに感動したというか、とても面白かったんです。なので、福井さんが「ヤマト」を作ったら果たしてどうなるのか。尚かつ、羽原監督という新しい力を得て、どんな「ヤマト」が出来上がるのかというのは僕自身もすごく気になるところです。僕個人としてはキーマンという役がオリジナルのキャラクターで、福井さんの意思がすごく色濃く反映されたキャラクターになるのではないかと思っているので、気合を入れて臨んでいきたいと思います。素晴らしいものをみなさんにお届けできるようにと思っていますので、ぜひ劇場へ足を運んで頂ければ嬉しいです。

神谷浩史(かみやひろし)
千葉県出身。青二プロダクション所属。高い表現力で多彩なキャラクターを演じ分けると共に、ナレーターとしても活躍。主な出演作に『化物語』阿良々木暦役、『黒子のバスケ』赤司征十郎役、『進撃の巨人』リヴァイ役、『おそ松さん』松野チョロ松役などがある。

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