『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第四章「天命篇」の上映まで1週間となった1月20日(土)、丸の内ピカデリー3にて『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』第一章〜第四章イッキ見爆音オールナイト上映会が開催された。
今回の上映は、全18タイトルがラインアップされた「丸ノ内ピカデリー アニメーション爆音映画祭」のプログラムのひとつ。その中で同名シリーズだけでオールナイト上映となるのは『ヤマト2202』だけ。また『ヤマト2202』初のオールナイト、かつ第四章は先行上映、もちろん爆音上映への期待感も高く、寒空の中劇場には多くのファンが駆けつけた。
上映前のスタッフトークに登壇したのは、監督の羽原信義さん、シリーズ構成の福井晴敏さん、音響監督の吉田知弘さん。トークは、2017年3月『劇場版ガールズ&パンツァー』との同時上映として開催された「極上爆音コラボナイトin立川」からスタート。その際に聴いた『ガルパン』の極上爆音と「女性キャラとミリタリーなら『ストライクウィッチーズ』が先だったのに(笑)」という思いから、劇場で使用する『ヤマト2202』の音を2ch(LR)から3ch(LCR)へ変えたことをカミングアウト。その作業をしたのは吉田さん自宅で、費用は自腹。まさに音響監督としての維持と『ヤマト』への愛のなせる行為といえる。
もちろん真面目な説明もしていただいた。大切なのは、この3ch(LCR)仕様は劇場向けで、Blu-rayなどの家庭向けソフトには収録されていないということ。理由は、劇場では左右のスピーカーの位置が極端に離れているため、2ch(LR)でキャラクターのセリフを中央から出すセッティングをしていても、座る席が左右どちらかに寄り過ぎると音が先に届いたスピーカー側にキャラクターが居るように脳が判断してしまうため、センタースピーカー(C)という3つめのチャンネルを増やしているのだ。第二章からはこの3ch(LCR)仕様で上映されているが、これまでどこにも明記されていなかったので気づいていなかった方も多いのではないだろうか。
上映前なので第四章については触れられなかったが、宮川彬良さんとの音楽打ち合せやアフレコなど音響監督のお仕事についても触れ、1月24日発売のCD「オリジナル・サウンドトラック vol.1」の収録楽曲はCDの選曲段階でダビングが終わっていた第12話までになっていることなども話題に上がっていた。
トークの後、登壇された三人も第一章の爆音上映を鑑賞。羽原監督も「低音の響き渡る劇場で「ヤマトより愛をこめて」を、ヤマト好きの皆さんと一緒に聴ける幸せを噛み締めました♪ 嬉しいよーーっ!!」と喜びをツイートしていた。